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成長への導き


l-31a 人生の現れる困難や障害のなかには、自分を成長へと導く働きをするものもあります。

 どんなあがり症でもその克服に向かっていくということは、それだけでその人に進歩向上をもたらします。でも、多くの人はチャレンジよりも避ける方を選択します。しかし、ときとして避けられない大きな役割、しごとが与えられる人があります。

 ある女性の方で、いかにも人見知りしないで話せそうな感じの人ですが、あがり症のため、友達の結婚のスピーチを22回も断ったそうです。子どもさんが小学校に入ってからもずーっとPTAの役をことわり続けていました。しかし、逃げられない時がきたのです。

 子どもさんが4年生の時、(その当時この話し方教室へいらしていたのですが)新年会での乾杯のあいさつの役がまわってきたのです。前の晩、友達に電話をしました。「私、どうしても出来そうにない。代わってくれない」。友達は、「何言ってるのよ!あなたにとって試練でしょ!」・・・結果は無事、役をこなせたのです。
 

 その後、校長先生からの要望で、学校の見学会にいらした父兄の前で、学校紹介をしてほしいと依頼がありました。断りきれずにそれも受け、見事に10分のスピーチを四百名の前でやり遂げました。そのスピーチは聞く人に感動を与えたそうです。すでに才能が現れて来だしたのです。そして翌年、その方はPTA会長の役を引き受けることになりました。

 その人は、あがり症であったが故に、謙虚で人の痛みのわかる人物として成長しつづけることでしょう。このように見えざる力が、避けることの出来ない状況へと導き、その人の隠れた才能や素質を引き出したり、あるいは成長へと導いていると考えられる場合があります。

 あがり症という困難を乗り越えることで、その人は単なる成長ではなく、魂の進歩ともいえる成長を果たします。 
 

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公開日:
最終更新日:2014/06/05

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